「10年後、どうなっていたいか。」
今読み進めている本の中で、そんな問いかけがあった。時々目にするこの質問に、ちゃんと答えられたことがない。
10年後なんて先のこと、想像もつかない。
ずっとそう思っていたし、これからもそうだろうなとぼんやり思っていた。そういえば10年前は何をしていただろうと、ふと考えた。先のことはわからないけど、過ぎたことは覚えている。
現在33歳。
10年前の私は、すでに働いていた。
なかなか驚きの事実だった。もう10年以上働いている。そして10年後もおそらく働き続けている。
なんというか、23歳の頃に比べ、良くも悪くも人生の見通しがついてきたのかもしれない。それまでは人生のほとんどを学生で過ごしていたわけで、働くことなんて未知数だった。
10年前の私から見ると、10年後の私、つまり今の私はどうなんだろう?と考えた。
デザインをしているよ。
フリーランスでやっているよ。
結婚したよ。子供もいるよ。
たぶん、想像もつかない世界だ。
23歳は働き始めて1年目。
グラフィックかwebのデザイナー志望だったけど、なかなかうまくいかずwebディレクターのアシスタントとして就職した頃。
日々議事録取ったり、見積もり作ったり、提案書作ったりしていた。
デザインをやりたいのに、デザインをお願いする側で。
その頃、とにかく私はデザインがしたかった。
デザイナーさんが上げてきてくれたwebサイトを見て感動していた私。
自分の手で何かを作りたかった。
10年後、やりたかったデザインを仕事にして、今も続けているよ。と言ったら驚くかな、喜ぶかな、なんて想像する。
そう考えると、今の私も悪くないんじゃない?
先のことを考えたり、周りと比べたりして、できないこと、できてないことに目を向けがちな毎日だけど、この10年振り返ると今の私は及第点なのかもしれない。
今のところ、働き始めてやりたかった「デザイン」に飽きることはないし、もっともっと突き詰めていきたいこともある。
10年後、また同じように言えたらいいな。
時には自分を認めてあげることも大事よね。
10年前の私へ。
10年後の私は落ち込んだりもするけれど、元気です。